「ふもっふ」
俺はボン太くんスーツを装着し、犯人探しに乗り出すことにした
犯人は、なぜかボン太くんを憎んでいる
それならば、この格好はオトリ捜査に最適だろう
「ふもふも(さて、どこに行くか)」
とりあえず、被害の激しい辺りを適当に歩いてみるか
オトリ捜査というからには、よほど犯人に目につかないといけないのだろう
なんとか、目立つようにせねばな
そこで俺は、軽く小躍りしてみることにした
「ふぅ〜も ふぅ〜もふぅ」
短い足なので、ちこちことした踊りしかとれなかったが、結構周りの人の視線を集めているようだ
これなら、犯人もすぐに近づいてくるだろう
すると、その人ごみの中から予想外の人物が近づいてきた
それは、危険と噂の婦警、若葉陽子だった
まずい……
本能的に、そう頭の中で警告が鳴り響いた
この婦警は、俺を目の仇にしているのだ。幸い、今はボン太くんスーツの中にいるので、パッと見にはバレないのだろうが、しつこくつきまとわれたら、その危険もある
そこで俺はすぐさま、若菜陽子から逃げるために