やはり千鳥の親友、常盤恭子に聞くのが一番いいだろう
「常盤、聞きたいことがあるのだが」
そう声を掛けると、常盤はびっくりして、
「相良くん? まだ寝てなくて大丈夫なの?」
「うむ、体力は回復した。心配するな」
「そう? 無理しないでね」
「ああ、さっきは世話になったな。感謝する」
すると恭子はぶんぶんと手を振って、
「いいよ、そんな気にしなくて」
やはり、いい人柄だ
「それで、聞きたいことってなに?」
「ああ。千鳥がどこにいるか、知らないだろうか?」
「カナちゃん? さっきまで教室にいたけど……いないね」
辺りを見回して、手を顎にやる
「ごめん、分かんない」
「そうか。ならいいんだ」
「うん、ごめんね」
と、おさげをしなっとして、申し訳なさそうな顔になる
「気にするな。それより、さっきの看護のお礼をしなくてはな」
「え?」
「そうだな。戦闘用に開発された、麻酔銃付きメガネなんてどうだ? 発信機や通信機能、暗号解読機能もついているぞ」
「い、いらないよう。お礼なんていいから」
「そうか……」
ならば、そうしよう。無理強いすることもない
さて、あまり情報は得られなかったな。いったん廊下へ出てみるか