教室に入っても、千鳥はこっちを見てくれなかった
(このままではいかん……)
これでは、護衛に支障をきたしてしまう
……いや
それだけではない
どこかで、少しでも早くいつもの仲に戻りたいという気持ちがある
その気持ちがなんなのかは、まるで霧がかかってるようにはっきりとは分からないのだが
とりあえず、声をかけないことには始まらないだろう
「……千鳥」
「……なによ」
顔をこっちには向かず、そっけなく聞き返してきた
「……いや」
なんとなく、口ごもってしまった
そこで宗介は
>「今日はいい天気だな」
>「今日は弁当なのか?」