すぐさま地面にある砂を掴み、一成に向けて目潰しとして投げつけた
だが、一成はその攻撃に、ものともしない
「そんなのが効くかっ」
そして、空中の後方回転蹴りが、宗介の横腹にヒットした
「ぐおっ」
一成の蹴りは、やはり強力だった
すぐにあばらがきしみ、息苦しくなる
「よし、捕らえたっ!」
動きが鈍くなった俺を見て、一成が叫ぶなり、彼はなにかの構えをとった
(なにか……まずいぞ)
直感が危機を告げていた
「はあああぁぁ……」
彼に、なにかのオーラが集まっていく。バックにゴゴゴという効果音が鳴っているようだ
「いくぜ……奥義……血栓掌っ!!」
オーラが指先に集まり、攻撃力が飛躍的に上がっているような感じだ
よけなければ……
一成の動きを止めるべく、左手で彼の顎を狙った
シュッ
一成は顔を逸らし、宗介の左フックを寸でのところでかわす
「ぐ……」
「くらえっ」
ずどむっ!!
END05 椿・初勝利END
「ぐああああ」
一成の気を練った一撃は、見事に宗介の腹に命中した
なんて……威力だ……目が……かすむ
筋肉が悲鳴をあげている
練った気が、随所に痛みを与えてるようだ
「が……あ……」
意識が薄れ、その場にばたりと倒れこんだ
それを見届けて、一成は高々とガッツポーズをとった
「やったぜ……相良に……勝った!!」
この日、長い戦争に終止符がうたれた
勝者は、椿一成だった